貞観地震は当時の歴史書「日本三代実録」に、「海は猛り吼え、津波が怒涛のように多賀城下に押し寄せ、千人が溺れ死んだ」と記述されています。
878年には関東南部でM7以上の直下型地震が発生し、887年の仁和地震では、日本三代実録に「都(京都)の建物は倒壊し、圧死するものが多数出た。海岸には、海潮(津波)が押し寄せ、無数の人が溺れ死んだ。大阪湾岸も津波被害が甚大だった」と記録されています。
寒川氏の分析によると最近数十年間に秋田などで死者100人以上を出した日本海中部地震(昭和58年、M7・7)や阪神大震災(M7・3)、新潟県中越冲地震(平成19年、M 6・8)など各地でM7 前後の地震があり、その後東日本大震災が発生した点が、平安時代の状況と共通していると指摘しました。首都圏直下型地震や東海・東南海・南海地震について寒川氏は、いずれもフィリピン海プレートの影響下にあり関連が深く、過去の首都圏直下型や仁和地震に匹敵する3連動型地震が発生する可能性が高いとしています。(明日に続く)
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