2011年8月3日水曜日

対中ODAを継続すべきか(1)

 624日の産経新聞にこのことを取り上げていました。フリーのジャーナリストの青木直人氏は「必要ない」といい、東大教授の高原明夫氏は「必要だ」と言っています。

青木氏に、「これまでの対中ODAに効果があったと思うか」と質問したところ、

「なかったと思う。中国では南京事件の犠牲者数の誇張も含め、一貫した反日教育がなされている。両国の国民感情を考えると、とても成功とはいえない。軍事的にも日本にとって最大の脅威になってきた。何より中国では、援助をうけていることが国民に明らかにされていない」。と正鵠を得ているように思います。

また、「対中ODAのどこに問題があったのか」という質問に対しては、

「一番の問題は透明性がないことだ。対中ODAによる事業をどの企業が受注したか、外務省は明らかにしていない。対中ODAについては、同じ構図があってもほとんど問題にされない。

そういうことになっている原因は、『日本の外務省もODA(外交の)武器だといいながら、外務省のホームページをみても中国語でのODAの説明は何にもない。中国の人は日本の外務省のページにアクセスできるのに。中国政府が国民に周知しないなら、日本が発信すればいい』。

中国はアフリカなどに対してODAを実施している。『その一方で日本からはODAをもらっている。まったく変な話だが、それは日本側に、ODAを出すことで利益を得る集団があるからだ。円借款で建設された鉄道や道路、港は軍事的にも利用されている。そもそも、よその国に援助する金があるなら内陸部に回せばいい』と当を得ています。

さらに、「対中ODAはすぐにでも中止すべきか」という質問に対しても「そう思う。援助の理念も明確でない。ましてや相手は『尖閣諸島は自国領』などといっている国だ。外務省は国民が納得できるような、過去の対中ODAの総括文書を公表すべきだ」と話しています。なぜ、公表しないのでしょう。公表するとまずいからでしょう。

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