フランスのサルコジ大統領とドイツのメルケル首相らは2日夜(日本時間3日未明)、南仏カンヌでギリシャのパパンドレウ首相と緊急会談を開いた。パパンドレウ首相は欧州連合(EU)によるギリシャ支援策の受け入れの是非を問う国民投票を12月4日か5日に実施する方針を表明。一方でサルコジ大統領は、ギリシャが支援受け入れを決めた場合には同国を支え続ける方針を強調した。
一方で近く実行される予定だったギリシャ向けのつなぎ融資80億ユーロ(約8500億円)については「ギリシャが支援策を受け入れることが条件」と話し、当面は凍結する方針を表明。
国民投票での可決が支援継続の条件になるとの見方を示し、ギリシャに対し圧力をかけた。
メルケル首相も「ギリシャともにユーロの安定を達成したい」とし、ギリシャ支援の姿勢をアピール。ただ「ユーロの安定はさらに重要」とくぎを刺し、ギリシャにEUとの合意事項の履行と一層の財政再建を求めた。
パパンドレウ首相は協議後、記者団に対し「国民投票で問うのはギリシャがユーロ圏に残るかどうかだ」などと語り、投票では緊縮策を受け入れるかどうかではなく、通貨ユーロの選択について問う考えを表明。また「ギリシャの未来のため、国民が正しい選択をすると信じている」と述べ、可決に向け期待を示した。
最後に国民に対する強いメッセージが発信されています。
「今回の国民投票で問うのは、緊急支援策を受け入れるのではなく、ユーロに加盟し続けたいかどうかだ!」
つまり、自分たちで今後の道を選択してください。というメッセージです。
まだ議会を通過したわけではないので、国民投票が行われるかどうか、はわかりませんが、もし、今回の国民投票もなく、支援の受け入れをとなれば、きっと不平不満を言う国民のデモは収まらないでしょう。
自分のところにボールが来ていないので、「支援なんて受け入れるからだ!」
「責任とって俺たちの生活を何とかしろ!」という無責任な主張は言いたい放題だからです。
「でも、国民投票という形で自分たちで、これから進む道を選択してください。」という格好を作れば、支援を受けるという決断になったとしても、「自分たちが選択した道だから・・・」というように納得するしかなくなります。
そこに来て、EU、そしてIMFからのつなぎ融資80億ユーロ(約8500億円)については「ギリシャが支援策を受け入れることが条件」と言うように突きつけられているので、今、世界中からギリシャ国民に対して、「ギリシャとして破綻したいのか?それとも、身勝手なわがままは通らなくなるが、世界から支援を受けて破綻を免れたいか!」と言われている形になっています。
ギリシャは、緊急の財政支援を受けられなければ、来年1月には国庫がからっぽになってしまうらしく、またユーロから脱退させらる事にもなってきますので、そうなると、とてもじゃないですが、自力で復活できなくなってしまうのではないかと思います。そうすると、今以上に、国中が荒れてしまうでしょう。
わずか1年足らずの緊縮財政策にも耐えられず公務員が率先して仕事を放棄、デモを引き起こしているギリシャの人達が、冷静な判断をすることができるのか?
国民性があまりにも違うので、未知数ではありますが、国民投票が実施されるという事が決まれば、ギリシャ国民がどういう判断をされるのか?というのは、しっかりと見守っていきたいと思います。
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