2011年7月27日水曜日

原発への海水注入停止の指示(1)

 原子炉を冷やすための海水注入が一時中断したときされた問題で、東電は526日、実際には、注入は中断していなかったと発表しました。同原発の吉田昌郎所長(56)が注入した方が安全と判断し、続行していたといいます。

東電によると、海水注入は312日午後74分に開始。21分後の午後725分に、首相官邸に派遣した東電社員から「首相の了解が得られていない」との連絡が東電本店にあったことから、本店と原発でテレビ会議を行い、注入停止を決定しました。しかし、吉田所長はその決定に従わず、注入を続けたということです。

政治主導に固執した菅直人首相によって、原発事故が拡大したのではないかという疑念が強まって、「人災」が疑われる以上、首相の行動を徹底的に検証しなければなりません。

問題は、東日本大震災翌日の312日に行われた東京電力福島第1号機への海水注入が一時中断されたのは首相の言動がきっかけではないかという点です。

斑目春樹・原子力安全委員長が「再臨界の危険性がある」と進言したのが中断に関係したと細野豪志首相補佐官が述べました。これを班目氏が強く否定し、1日で説明が訂正される混乱もみせました。斑目氏のような曖昧な発言をするひとは、こういう役職には、不向きです。ゼロかイチかはっきりした見解を出せる人でないと無理です。1年や2年かかけて審議するような会議のリーダーであれば、務まったのでしょうが、すぐに判断しなければいけない職務には不向きです。

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