2011年7月17日日曜日

原発停止によるエネルギー政策(2)

 510日の会見で首相はいきなりエネルギー政策の大転換を宣言しました。原子力と化石燃料に支えられる2本柱体制から、太陽光など再生可能な自然エネルギーを基幹エネルギーに加え、省エネ社会を作るという4本柱体制にすると語ったのです。昨年、民主党政権が決定したエネルギー基本計画―――2030年までに原発を14基以上増やし、CO2を出さない原子力などが総電力に占める割合を70%にする―――という決定を白紙に戻すと宣言したのです。

エネルギー戦略は、国防と外交に匹敵する重要事です。しかし、首相宣言の背後にはそうした党内議論の裏打ちはいっさいありません。国家戦略も見えて来ません。

政府与党内で、議論が行われた痕跡がまったくない中で、細野豪志首相補佐官は、首相は4月上旬から浜岡原発について考えていたことの見方を示しました。首相は少数の側近とはかって浜岡原発停止要請への世論の反応などをひそかに探っていたとの見方も報じられています。しかし、国家のエネルギー政策よりも支持率挽回や政権の求心力回復を優先して思案していたと言われても弁明できないでしょうと櫻井よし子は産経新聞に寄せています。

政治主導という名の下で、結論だけがいきないり降ってくるのが菅政権です。民主主義のプロセスをとびこえた首相の手法こそ、日本国が背負い込んだ最大の負の要素であると櫻井氏は、辛らつに菅氏の手法を非難しています。。

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