こう語るのは佐賀大学元学長の上原春男氏です。上原氏は福島第一原発の復水器設計に携わった経験を持っています。
福島原発の設計時には、『蒸気凝縮系機能』という最後の砦となる冷却システムが存在していました。それはどうなったのかと東電に聞くと、ないというのです。
蒸気凝縮系機能というのは、原子炉から出る蒸気を配管に通し、「熱交換器」で冷やして水に戻し、再び原子炉に注水するという冷却システムのことです。注水により炉心を冷やし、かつ原子炉の圧力を下げる機能があるとされています。
蒸気凝縮系機能は、電源がなくても作動します。ある意味、震災などの非常時には一番大事な役割を果たすはずだった冷却システムなのです。
東電経営陣の体質として、「事務系の社長は安全より収益を優先していいた」と言われます。企画部出身の勝俣氏も、例外ではありませんでした。
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