2011年7月23日土曜日

菅氏の本質――手にしたものは放さない

 過去に首相と政治行動をともにしながら、現在は明暗分かれて横浜市でホームレスとして暮らす田上等さん(61)に産経新聞が聞いていました。

「菅さん、内閣不信任決議案の否決ではあざという手法で首がつながりましたが、本当にそれでいいんですか。鳩山由紀夫前首相との辞任合意をほごにし、すぐに『辞めることを約束したわけではない』と言うなんて・・・。ペテン師と呼ばれて当然です。いよいよ菅さんによって、日本の民主主義が壊されていくと感じました。

20年ほど前に私が自己破産したときも「自分の家を取られた不始末は、お前の責任だ」と血も涙もなく突き放されました。

あなたと出会ったのは、市川房枝元参院議員の選挙を手伝ったとき。あなたが選対本部事務局で私が会計責任者。当時からあなたには国家観や哲学なんてものはありませんでした。昭和51年の衆院選、次に参院選に挑んで惨敗した後、次はどうするのか語り合いましたね。あなたは『たとえ応援してくれる人がいなくなって、おれ独りになってもやる』と強気でした。

民主党内や野党からの「辞めろ」の大合唱にもめげない厚顔無恥な彼の姿に通じるものがあります。一度手にしたものは絶対、手放さない人です。

あなたは落選後、社会市民連合の代表となりましたが、口の利き方にはほとほとあきれていました。年上の市会議員が事務所にきても、敬意をはらおうとしない。だから話はちょっとも和まない。昔から、よく怒鳴っていました。そのくせ都合が悪くなると『田上くーん』とすり寄ってくる。

結果が出ないと責任をすぐに『あいつが悪い』と人のせにする性格が嫌になり、次第に距離を置くようになりました。

『菅が将来、もし首相になったら日本人を辞める』という仲間が周りに少なくなかったことを、ご存知ないでしょう。

そんなあなたが首相になったのは国民にとっても不幸なことです。首相としての立ち居振る舞い、帝王学を学んだわけでもなく、たまたま自分のバイオリズムと世の中の周波数がかみ合ったからなれただけです。連休中、まだ多くの被災者が不便な生活を強いられている中であなたが家族で中華料理店に行ったというニュースがありましたが、出前を取れば良い話です。

何を言われようと気にしない人だからしょうがないけど、国民の生活が菅さんに『人質』に取られているように思えてくる」と田上氏は、話しています。こうしてあらためて聞くと、昔とまったく変わっていないようです。

福島第1原発の起こったときに新橋の東京電力の本社に現れ、「おまえたちは何をやっているんだ」と怒鳴りつけ、清水社長と西沢常務が官邸に赴くと二人を罵倒したそうです。しかも、呼び捨てで。普通の人の感覚ではありません。早く普通の人に首相の座についてほしいものです。

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