しかし、財源なしでもやれる大きな政策がありますと政治評論家の屋山太郎氏は産経新聞に語っています。「それは、『公務員給与の2割削減』で、公務員給与の問題は実は給与削減だけで終わる話ではない。公務員制度の抜本改革に結び付けなければ、官僚の宿弊は解消できない。
東京電力への経済産業省官僚の天下りが奇っ怪な監督官庁と業界の癒着を生み出し、国家の信用を失堕させた。
民主党は、給与削減を盛り込んだ給与改正とともに、
① 人事院に代わる公務員庁の設置
② 労働協約締結権の付与
③ 内閣人事局の設置
など国家公務員法にかかわる一連の改正案を国会に提出する予定である。
人事院は、従業員50人以上の民間企業7千事業所の資金を調査し、その平均額を「人事院勧告」(人勧)として発表、政府はそれを受けて毎年、国家公務員の賃金を決める。優良企業を賃金の基礎とするから、国家公務員の給与が全民間労働者の平均よりはるかに高く設定されるのは当然だ。
地方公務員は、県も市町村自治体ごとに設けられた人事委員会が、地場企業を調査して平均賃金を出す仕組みになっているが、これを実施している自治体はほとんどない。国家公務員の人勧に準じて横並びで給与を決めている。
むしろ、裏で特殊手当などを付けるから、地方公務員の方が国家公務員よりも高額給与になっているのが実態だ。給与に準じて年金も上がるから、年金額は地方公務員が最高で、国家公務員よりも月に2万円ほど多い。民間は常にその下だから、日本はまさに公務員天国のなのである。その天国を担保しているのが人勧制度なのだ。
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