2010年4月30日金曜日

大久保容疑者の第2回公判で何が起きたか(2)

 ところで、昨日のブログの中の政治デスク氏のコメントの中で気になるのは、「昨年の西松事件で起訴された大久保秘書の公判がまもなく結審し判決は4月頃になる予定。有罪は確実」という部分です。
なぜ、そんなことがわかるのでしょうか。この人物は、現在大久保裁判がどうなっているのか取材していないのでしょうか。
 実は、この大久保裁判にはある変化が起こっているのです。それは、1月22日の次の新聞記事を見ればわかることです。
 政治資金規正法違反事件で逮捕された小沢一郎氏の公設第一秘書、大久保隆規容疑者(48)について東京地裁(登石郁朗裁判長)は22日、今月26日から2月26日まで指定していた西松建設の違法献金事件の期日4回をすべて取り消しました。次回は未定。大久保容疑者に対する西松建設事件の公判は2月にも結審する見込みでした。しかし、大久保容疑者に対する捜査が続いているため、検察、弁護側、地裁の3者が期日を取り消すことで合意した。(2010.1.22付/産経新聞)
 つまり、検察が大久保裁判の延期を申し入れたのです。その表向きの理由は、検察が大久保容疑者を逮捕(再逮捕にあらず)したからです。
 推測ですが、検察は石川問題で本当は大久保氏まで逮捕するつもりではなかったと思われるのです。しかし、今年の1月13日に行われた大久保容疑者の第2回公判で検察側がショックを受ける思わぬことが起こったため、急遽大久保氏まで含めて逮捕したのです。そうすれば、1月26日に予定されていた第3回公判を「拘留中」という合法的な理由で延期できるからです。
 それでは、1月13日に行われた大久保裁判の第2回公判で何が起こったのでしょうか。
 13日、「政治資金規正法違反」に問われた小沢一郎の公設秘書第一秘書、大久保隆規(48)の第2回公判が開かれ、「検察側」の証人として出廷した西松建設の岡崎彰文・元取締役総務部長(68)の尋問が行なわれました。
読売新聞記事には、『準大手ゼネコン「西松建設」から小沢一郎・民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」などへの違法献金事件で、政治資金規正法違反(虚偽記入など)に問われた小沢氏の公設第1秘書で同会の元会計責任者・大久保隆規被告(48)の第2回公判は、13日午後も、岡崎彰文・元同社取締役総務部長の証人尋問が行われた。岡崎元部長は、同社OBを代表とした
  二つの政治団体について、「西松建設のダミーだとは思っていなかった」と証言した。公判では、大久保被告が両団体を同社のダミーと認識していたかどうかが争点で、審理に影響が出そうだ。岡崎元部長は、裁判官の尋問に対し、「二つの団体については、対外的に『西松建設の友好団体』と言っていた。事務所も会社とは別で、家賃や職員への給料も団体側が支払っていた」と説明。前任者に引き継ぎを受けた際にも「ちゃんとした団体で、問題はないと言われていた」と答えた。昨年12月の初公判で、検察側は、同社が信用できる社員を政治団体の会員に選び、会員から集めた会費を献金の原資にしていたと指摘したが、岡崎元部長は「入会は自分の意志だと思う。私自身は、社員に入会を強要したことはない」と述べた。』と報じています。この公判で、岡崎元部長の証言に大慌てした検察側は、「あなた自身が訴訟を起こされることが心配で、本当のことを話せないのではないか」と聞きましたが、「なぜそんなことを言われるのかわたしには分からない。もともとダミーだとは思っていなかった」と話しました。
 どうも大久保容疑者を西松建設で有罪にすることは、難しいようです。

0 件のコメント: