2010年4月20日火曜日

中国の玉樹大地震(2)

 たまたま玉樹地震の発生後に青海省の省都の西寧市にいたことは、昨日述べました。そして、俳優のジェット・リーも救援の慰問に駈けつけていました。今回の中国政府の対応は非常に早く、地震発生日の14日には、温家宝首相が玉樹を訪問し、青海省長とともに陣頭指揮をしていました。また、18日には胡錦濤国家主席が、南米を歴訪中でしたが、急遽帰国し、被災地を訪れました。玉樹県はチベット族の自治州です。
 被災地で実際の救援活動を行っていたのは、軍ですが、その輸送方法もさまざまな方法をとっていました。まず、軍用トラックによる方法(写真1)です。この写真は、高速道路の走行中に撮ったものです。次が軍用輸送機による方法(写真2)です。この写真は、西寧空港のバスから撮影しました。輸送機の後部のハッチ部分が開き、ここから兵士や救援物資を積み込んでいました。3番目が列車による方法です。4番目が貸切バスによる兵士の輸送です。航空機の場合は、玉樹周辺に大きな飛行場がないことから、西寧にまず運び、ここを基地にして、主にトラックを輸送手段として運ぶようです。最終的にどの程度の動員をかけたのか分かりませんが、武漢、成都、西安などの部隊名を見ました。写真3は、西寧空港で待機している兵士たちです。これから、被災地に行くということでしたが、西寧空港から先がなかなか行けず、空港内の待合室のイスで休息をとっていました。
 また、西寧空港には、玉樹から送られてきた重症患者を治療するための医療部隊の車やテントが張られていました。医師、看護師たちは、ブルーのキャップ、ブルーのマスク、ブルーの上着を着用して、懸命に治療に当たっていました。
 青海省というのは、面積は日本の2倍ほどあるのですが、人口は540万人ほどで、人口密度が極端に少ないところです。この地域は、先の四川地震を始め、大きな地震地帯になっています。この地域は隆起によってできたところで、海であったところが隆起した結果として、多くの塩湖があります。以前は、これらの隆起地帯は、地層が安定していると思われていたのですが、どうやらそうではなかったようです。今後も地震の発生の可能性を多く潜んでいますので、日本の地震予知技術の出番でもあるでしょう。

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