2010年3月11日木曜日

ウイルコムの再建話(3)

 今回のウイルコムの会社更生法の適用によって、債権金額の多い金融機関を見ますと、次のとおりです。
(1)三菱東京UFJ銀行  235.8 億円
(2)みずほコーポレート銀行  175.8億円
(3)農林中央金庫  140.2億円
(4)三菱UFJ信託銀行  102.8億円
(5)京都銀行  38.3億円
(6)信金中央金庫 34.5億円
(7)中央三井信託銀行  32.7億円  
(8)三菱UFJリース  23.3億円
(9)りそな銀行  23.3億円
(10)東京海上日動火災保険  18.7億円
(11)あおぞら銀行 14.0億円
(12)みずほ信託銀行  14.0億円
(13)三井住友海上火災保険  14.0億円
 これらの金融機関は、最大8割程度の債務カットを求められるようです。
 これに大手リース会社も被害にあっています。三菱UFJリースが92億円、東京センチュリースが27億円、芙蓉リースが約23億円、興銀リースが約15億円で、これはどうなるか決まっていません。取引先については、カットはないようです。取引先の中で、もっとも損を受けそうなのが、出資者でもある京セラです。出資金もゼロになり、機器も基地局、端末の取引でもかなりな金額になります。設置工事なども京セラの子会社でやっていますので、取引先の中では、もっとも大きい損害を被るのではないでしょうか。
 不思議に思ったのは、先に書いた金融機関の融資です。危ないと思わなかったのでしょうか。カーライルは、ファンドですので、かなりのリスクはとれるのでしょうが、銀行でこの損は、どうするのでしょう。少し判断が甘かったのではないでしょうか。カーライルが投資する時に、ある信託銀行から相談を求められました。投資はしないように言ったのですが、今回の債権の多い金融機関の中に入っています。やはり関係を作ったようです。最近、ファンド会社と付き合うことが多いのですが、審査が甘いように思います。(明日へ)

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