2009年12月22日火曜日

中国重慶市の汚職事件

 中国の行政職の幹部が、次々に汚職で摘発を受けています。先日は、広東省の深圳市の市長が逮捕されました。今回は、重慶市です。この重慶市というのは、北京市、上海市、天津市にならぶ特別市で、省と同じ扱いを受けています。
 この重慶市の市長で、副書記の王鴻挙が免職になりました。中国は、行政の長の市長よりも共産党の市の書記の方が上なのです。そして、重慶市書記が薄熙来氏です。重慶市長の王鴻挙が王天倫に便宜を与えたカドによるものです。王の承紅食品有限公司に便宜を与え、重慶市の豚肉供給の41%のシェアをとらしたというものです。中国では豚肉の消費は、牛肉と比べものにならないくらいに多く、羊肉なども相手になりません。重慶市は、4000万人以上が住む大都市です。ここで、41%となると、莫大な金額になります。この二人がどうなるかは分かりませんが、金額が大きいので、最悪は公開死刑で、軽くても終身刑になるでしょう。
 そして、今回が、重慶市公安局副局長の売春窟事件です。かれは、文強(54)といいます。写真で見ますと、悪相をしています。かれの、この売春窟を仕切っていたのは、文の義理の妹です。文は、16年間に亘り、お目こぼしをして来ました。その代わりに数十億円の金や物品を上納させていました。文は、食事会では、1本4万元(約50万円)のルイ13世を毎回2本空けていました。また、薄給の公務員にもかかわらず、別荘も持っていました。
 この売春窟は、常時200人ほどの女性を働かせていました。文は、職制を利用して、12人もの婦人警官らを愛人として囲っていました。台湾の女優の林志玪も愛人の一人といわれています。林は、映画“レッドクリフ”で呉の総司令官周瑜の妻を演じました。林と文が裸で横たわっている写真がインターネットで流出しました。林の母親は台湾の陳水扁前総統の後援会長です。シンセン市長も台湾の女優を囲っていました。昔から、英雄色好むといわれていますが、現代も変わらないようです。
 そして、文強ですが、取り調べに対して、一切どこにお金を隠したのか、言わなかったのですが、文の妻にあるビデオを見せました。そのビデオには、幼い少女と文が交わっているものでした。このビデオを見せられて、文の妻は、隠し金のありかを白状しました。文の家の庭の池から3500万元(4億6000万円)相当の紙幣や金塊が引き上げられました。文強は公開死刑の可能性が高いと言われています。
 これらの汚職をこうまでも重慶市書記の薄熙来氏が暴いているのか、次の機会に述べたいと思います。

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