2009年12月5日土曜日

関西の空港問題(2)~橋下知事に便利な関空、一般の利用者は無視~

 問題の 第2弾は、前原国交相発言です。「羽田空港をハブ空港にする」というものです。まず、森田健作千葉県知事が噛みつきました。
 「成田空港は、どうするのだ」と。
 しかし、前原大臣に
 「二港、ひとつとして考える」
 ということで、一晩で矛を収めました。
 そうするとうるさい橋下知事です。
 「羽田をハブにするなら関空もハブにしてくれ」。
 前原大臣は、
 「順番があって、まずは羽田。これが終わってから考えましょう」。
 前原氏は、橋下氏に約束していません。そこで橋下氏は
 「それなら、大阪府は補給金を払わない」。
 どうもこの三人は、目立たないと気が済まないようです。
 わたしは、橋下氏が伊丹空港を廃止して、関空に一本化するというのか、気がしれません。かれは、吹田市に住んでいますので、上京するのには、飛行機は使わずに新幹線を使っているのでしょう。海外へは、よく上海に行っていますので、この時は関空を使っています。したがって、彼にとっての利便性は、関空にあるのです。もし、伊丹空港が廃止されると、喜ぶのは、関空ではなく、間違いなくJRです。
もうひとつ伊丹の問題は、空港が住宅街にあるので、もし航空機に万が一のことがあると、大惨事になると言っています。そして、例に出されるのが、香港の啓徳空港です。これは、二次元の地図で見ますと、少しは似ている感がないではありませんが、三次元で捉えるとまったく違います。啓徳空港はビルの間を下りる感じでした。伊丹空港の近くには、離着陸を邪魔するような建物はありません。わたしは、伊丹空港を年に80回ほど使っていますが、危険と感じたことは、一度もありません。車に乗っている時の方が、はるかに多く感じます。
 便利性を考えた場合、1時間以内の人口を調べますと、関空は南に寄り過ぎていて、400万人しかいません。これに比べますと、伊丹空港は1500万人で、約4倍です。少し西に寄っているかなと思われる神戸空港ですら1000万人です。
 いずれにしましても、軽率な前原発言が、橋下氏の関空への補給金停止となり、三空港統合の話になっています。しかし、この統合案は、利用者のことをまったく考えていません。為政者というのは、よくもこう自分勝手なことを考えるのでしょう。(明日に続きます)

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