2011年6月10日金曜日

菅流政治主導が復興を阻害(2)

 岩手県の幹部は「省庁の政務三役に要望すると『わかりました』と受けてくれるが、実際にはまったく計画が動いていないケースも多いと言います。省庁の実務担当者と直接のやりとりしたいのだが、やらせてくれない」と嘆いています(読売新聞4月12日付)。

 政務三役と官僚とでは人数も専門性の高低においても雲泥の差があります。政治家は大きな方向性を示して、後は実務家に任せ、結果責任を取ればよいのだが、細部に至るまで彼らは「独裁」しようとします。少人数の素人集団による「政治主導」は、政治空白そのものであり、これが復旧・復興の阻害要因となっていると高崎経済大学の八木秀次教授は語っています。

菅首相は在日韓国人からの違法献金問題で辞任が秒読み段階でした。本来ならば解散か総選挙が求められるのですが、厄介なことに323日、最高裁大法廷が現在の衆院小選挙区割りについて一票の格差があり、違憲状態であるとの判決を出しました。このために区割りの変更が必要であり、それができないうちは総選挙の実施が不可能ということです。これが、また菅政権を延命させ、復旧・復興を遅らせています。

国会でも関係法規の改正をして、一日も早く総選挙を実施できるようにすることが必要でしたが、やる気のない菅氏はやりませんでした。

民間人の英知も集めて本格的な東日本復興・救国内閣を組織する必要があります。

西岡参院議長は、『急流で馬を乗り換えるな』というリンカーンの言葉があるが、急流を渡れず流されているのであれば、馬を乗り換えなければならないと話しています。

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