古い新聞ですが、10月6日の朝日新聞を見ていますと、スペイン南部のアンダルシア地方のセビリア郊外で鏡624枚を敷き詰め、この鏡に太陽光を集め、さらに高さ115mの高さの塔にこの鏡の反射光を集めるといったことが行われています。1万kWの電力を起こし、これでタービンを回します。たしかに624枚の太陽電池を敷き詰めるよりは、鏡の方が安いのかもしれません。115mの塔の建設費用がどれくらいかかるか分かりませんが、日本にはない面白い発想です。巨大な風車といい、奇抜な発想です。将来は、サハラ砂漠で発電し、ヨーロッパ南部に送電する壮大な計画があるそうです。たしかに、ゴビ砂漠に太陽電池を敷き詰めると中国の電力は賄え、サハラ砂漠に敷き詰めると世界の電力が賄えるといった試算があります。
アメリカのカリフォルニア州では100万戸のソーラールーフ計画もあります。欧州では、電気代が1kWH20円の地域でも、太陽光発電の電気は、70円で20~25年間買電の約束をしているところもあります。10年ほどで、設備の償却は終わりますので、あとは利益というわけです。屋根に太陽電池を乗せたり、空き地に太陽電池を設置している人が増えています。さすがに太陽電池を設置している人が増えすぎ、スペインでは買電価格を3割下げ、ドイツも1割下げました。
今回の原油が1バーレル130ドルを超すと、太陽光発電の採算は著しく向上するはずですが、この原油が右肩上がりに上がっている間ですら、「それでは太陽光発電をしよう」とか、国が買電を奨励するという話もなく、金融危機が重なって、ただでオロオロするばかりでした。太陽電池メーカーももっとコストダウンに努め、石油を使った発電とも大差ないコストにし、寿命も50~100年もつ太陽電池を作ってほしいものです。やはり、努力が足りないというべきでしょう。次の世代は、今回のような原油高騰に確実に悩まされます。次の世代に借金は残す、原油の高騰も残すでは、あまりにかわいそう過ぎます。多少なりとも豊かな今の世代が、次の世代のために手を打っておいてあげるべきでしょう。国も買電を推進すべきで、ある市は太陽電池で、すべての電力を賄えるようになったとかいうニュースを聞きたいものです。
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