2008年11月21日金曜日

魚の獲り方

 先日、テレビを見ておりますと、日本とノルウエーの魚の獲り方を比較していました。結論から言うと、日本の漁業行政には、まったくポリシーがないということです。今の日本の魚の獲り方は、オリンピック方式というのだそうです。いくら魚をとってもいい。しかし、ノルウエーの獲り方は、ITQ方式といって魚を獲る量が決まっています。したがって、お金にならない小さな魚は逃がします。小さな魚でもカウントされるために大きな魚しか獲りません。日本の漁船は、小さな魚も獲りますが、魚市場では誰も買ってくれません。これをアフリカなどの開発途上国に持って行って売っています。いくらにもなるはずがありません。こんな馬鹿なことをやっているのです。サバは3歳から卵を産みますが、日本の漁船は、3歳以前のサバの子を獲ります。これでは、魚は増えませんし、育ちません。ノルウエーでは、サバは1週間とると許可された量に達します。かれらは、4週間働くと、4週間休みます。4週間働くと、獲ってよい漁獲量に達するのです。ノルウエーの漁船の船員は450㎡の広い家に住み、年収も10001200万円。船長は2000万円ほどだそうです。船員の子供も船員になりたいと言っています。後継者のなり手のない日本とは大違いです。船の生活も実に優雅です。日本のような小さな漁船とは違います。したがって、遭難などの危険性も少ないでしょう。さらに馬鹿らしいことに、ノルウエーで獲られた魚の9割が日本へ輸出されているのです。福井の焼きサバ寿司もノルウエー産です。どうやらランチのサバ煮定食もノルウエー産のような気がします。テレビでは、日本には資源管理の考え方が抜けていると言っていました。まったくそのとおりで、ここでも農水省の人間は、何をやっているのでしょう。ノルウエーとかにも海外出張しているはずです。しかし、これを日本の漁業行政には活かそうとはしていないようです。次の世代のためにも是非、活かしてほしいものです。

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