2012年3月14日水曜日

危うく日本海が東海に

 米ワシントン近郊のバージニア州議会で、州内の公立学校の教科書に日本海を「東海」と併記することを求める州法案の採決が行われ、1票差で否決されたことが分かりました。

歴史的事実を知らない地方議員が、韓国系団体のロビー活動を受けて法案を提出していました。米国では最近、韓国系米国人らが日本の教科書の使用中止を求める動きもあり、日本政府は官民を挙げた対策が求められています。

バージニア州の公立学校の教科書はすべて、国際基準に従って「日本海(Sea of Japan)」の呼称を使用していますが、法案の名称通り、韓国政府がが出張する「東海(East sea)」を併記するよう求める内容でした。

韓国系米国人や韓国人が多く住む同州アナンデール選挙区のデーブ・マーズデン議員が提出したもので、州上院教育厚生委員会で採決され、賛成7、反対81票差で否決されました。

賛成7の内訳は民主党が5票、共和党2票。反対8の内訳は民主党2票、共和党6票。7票対7票になった後、共和党のステインーブ・マーチン委員長の反対でからくも否決しました。

バージニア韓国人会のホン・イルソン会長は127日、産経新聞の電話インタビューに答えて、「来年も再来年も同様の法案上程を働きかけるつもり」と語っています。

もう少しで、米首都のお膝元であるバージニア州で、「東海」と記された教科書が普及するところでした。韓国側による米社会への働きかけが浸透し、効果を発揮しつつある現状を浮き彫りにしています。

昨年10月には、韓国系米国人がニュージャージ州の日本人学校に対し、竹島(韓国名・独島)問題に言及した日本の公民教科書の表記が「偏向している」などとしてその使用中止を要求。州当局に同校への補助金の支出停止を求める動きが明らかになっています。

ところが、米政府の見解は明快です。国務省のトナー副報道官は、昨年8月に、韓国政府が日本海の名称を「東海」とするよう主張していることについて、「『日本海』が国際的に認知された表記だ」と明言し、日本海の単独表記を支持する考えを表明しました。

在ワシントン日本大使館は127日、産経新聞に「重大な問題であり、議会の状況は注視してきた」としています。関係者によると、韓国系団体の動きをつかんだ日本側は、州議会に事実関係の説明を行うなど懸命の巻き返しを図ったもようです。しかし、それでも、共和党側から2人が造反し、思わぬ接戦になりました。

JTBパブリッシングが発行する書籍「JTBキャンブックス 韓国鉄道の旅」に掲載された地図に、日本海が「東海(日本海)」と表記されていたことが分かりました。同社は同書を126日付で絶版とすることを決め、書店からの回収を始めました。

同書は平成171月から今月まで約7千部を発行。韓国の鉄道を160㌻にわたって写真や地図付きで紹介しているといいます。

同社は「韓国鉄道庁の資料を多く参考にしており、格別の意図なく記載してしまった」と説明していますが、127日以降、苦情などが寄せられているそうです。JTBパブリッシングが校正したのでしょうが、杜撰といえます。

韓国は、粘着質なので、外務省もよほど監視を怠らないようにしておかないと、足元を掬われます。

0 件のコメント: