「録音を聞いたら、そういうやり取りはなかった。記憶が混同していた」と、15日午後、東京地裁104号法廷で、証人として出廷した田代政弘検事(44)がこう語ると、静かな法廷がざわめきました。前代未聞、捜査報告書の一部が虚偽だったと担当検事が認めたわけです。
石川議員は昨年5月の再聴取をひそかにICレコーダーで録音。その一部は、すでに法廷で再生されています。
田代検事の捜査報告書には、石川議員が供述調書の署名に応じた理由について、田代検事から「あなたは国会議員。ヤクザの手下が親分を守るようなウソをついてはいけないのでは」などと言われたことが契機だった、と述べたが、ICレコーダーには、そういう会話は記録されていなかった。
田代検事は、調書の内容については「もっと生々しい話をしていた」が、石川議員が承諾した範囲で調書に記載した」と、取調べは適切だったと強調しました。
元東京地検特捜査部副部長の若狭勝弁護士は「裁判官が、検事証言の全体像をどのように判断したかが重要だ。事実と異なる報告書を『でっち上げ』と見るのか、『双方の認識の違い』と見るのか。裁判官が今回、報告書をでっち上げと見た場合、石川氏の調書の信用性も損なわれる。小沢氏が無罪となる可能性も出てくる」と語っています。
小沢弁護団の喜田村洋一弁護士は田代検事に「やりとりはなかった」と認めさせた上で、追及を強めていきました。
喜田村「報告書は特捜査部長宛て。実際と異なる報告を書いたのはなぜ」
田代「この日の調べは一言一句記録していたわけではない。思い出し思い出し数日かけて作成した。(石川が)勾留中に話したことや保釈後に書いた著書の内容と記憶が混同した」
これだけ忘れっぽい男が午前の法廷では指定弁護士の質問に対して、一昨年12月末の石川の逮捕前聴取の中身について、よどみなく答えていた。問題の聴取より5ヶ月前のことである。それとも午前の自分の証言すら、もう忘れたのか。いずれにしても検事失格だと、日刊ゲンダイは強烈です。
「インチキ報告書の発覚で、小沢の強制起訴も根底から崩れ去ってきた。
捜査報告書のデッチ上げは、改ざん検事の前田恒彦受刑者も問われた立派な証拠隠滅罪だ」。
と厳しく書いています。
はたして、判決はどう出るのでしょうか。
0 件のコメント:
コメントを投稿