「住民感情は抜きにして、どうなんでしょう、あれだけの事故が起こったわけですから、核燃料サイクルの最終処分場としての使い道みたいな考えがあっても、然るべきかなと…」
――エッ、あそこを核廃棄物の最終処分場にするんですか。
「ええ、あの地区の農産物や畜産物は風評でとてもじゃないけどダメだと思うんです。いままで原子力発電所と共生してきた地域としては、原子力エネルギーがなくならないんであれば、そんな生き方もあるんじゃないかと、私は個人的には思っているんですが…」
福島第一原発7・8号機の増設を見込んで支出を増やしたことが、ここまでの財政難に陥った主因と指摘されています。
井戸川 増設が実現するだろうという希望的観測の中で、不確かな状況のまま、それを見込んでお金を使ってしまいました。私が町長に就任したのは06年12月ですが、私自身その前から「このままでは危うい」と感じていました。
電源開発地点の指定を受けて7、8号機の増設が本決まりになれば新たに交付金が得られ、財政の改善に大きく寄与しますね。改めて東電への期待は。
井戸川 確かに7、8号機の増設が本決まれば町の財政は大きく好転することが見込まれます。とはいえ、この問題はひとえに東電が判断することで、残念ながらわれわれにできることは何にもありません。今は期待して待っている状況です。
もしこの危機を乗り切ることができるなら、それは高齢大国ニッポンの世界に冠たる本当の底力である。
これだけ未曾有の実態が起きたなら、かつての天皇制であれば間違いなく「改元」という事態になったはずである。
(原)今回の震災でいままで隠されていた地金があちこちで露呈してしまったような気がします。
(佐野)その最たるものが福島第一原発の事故ですよ。放射能漏れが起きて汚染水が海に流れ出て、どうするかと思ったら、おが屑と新聞紙でコンクリートの亀裂を埋めるときた。科学技術の枠を集めたはずの原子力発電所で、おが屑と新聞紙ですよ。もう、愕然とした。夏休みの自由研究じゃあるまいし(笑)。
いま私たちに問われているのは、これまで日本人がたどってきた道とはまったく別の歴史を、私たち自身の手でつくるかどうかである。そして、それしか日本復活につながる道はない。
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