「年をとって仕事から離れると、人は喜怒哀楽をなくしてゆきます。これが頭が働くなる大きな原因」と言います。
人間は、嫌なことや苦しいことにぶつかって乗り越えようというときに、力を発揮する。
感情を高めることが、ボケ防止につながるといいます。もうひとつ、外山氏が心がけているのは、料理をすることだそうです。
「手を動かすのが大切だと思うんです。私は10年ほど前から料理をするようになりました。手を動かし、精神を集中して行うのが、素晴らしくいい。朝と昼は自分で作っています。鍋物が多いのですが、煮えにくい食材から入れていく。頭を使いながら、見た目もきれいにする。手をつかうことで、頭の働きもよくなります」と話します。
その認知症とはどういう病気なのでしょうか。
「認知症にかかる人は、65歳前後から増え始めます。日本では、70代では10人に1人ほどですが、80歳を越えると急速に増え、3人に1人になる。自分だけはならないと、考えないことです」
こう警告するのは、認知症介護研究・研修東京センター本間昭センター長です。加齢による物忘れと、認知症による記憶障害はまったく別のものだといいます。
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