2011年3月10日木曜日

その国の神話を学ばなかった民族は例外なく滅びる(2)

やがて、豊かになった諸国の民は帝に口々にお願いした。「宮殿は朽ち果てています。それに比べ民は豊かになりました。税を取って下さい。宮殿を修理させていただかないと罰が当たります」。それでも帝は、さらに3年間、税を献ずることをお聞き入れにならなかった。6年の歳月が過ぎ、やっと税を課し、宮殿の修理をお許しになった。その後、帝は、国力の回復を見計らって、治水・灌漑のために日本最初の土木工事に力を尽くされた。

大阪平野を暴れ回る淀川の氾濫を防ぐため、現在の門真市周辺に茨田堤を築いた。また、農地を肥沃にするために水路を堀り、各地に貯水池を造った。そして、当時、大きな入江になっていた大阪湾周辺の物流を円滑にするべく、今の大阪市生野区あたりに、日本最古の橋、猪甘津橋を造営した。

以上に、「古事紀」「日本書紀」伝わる、第16代天皇、仁徳天皇の事績である。これらはいわば、記述が残る日本最初の経済財政政策だ。

イギリスの歴史学者、アーノルド・トインビーは述べている。「その国の神話を学ばなかった民族は例外なく滅んでいる」と。

もうこれは、何を言いたいか、お分かりになると思います。仁徳天皇の時代に比べて民も多く、豊かです。しかし、為政者、官僚役人は民衆の貧を救おうとはせず、自らがまず腹を満足させます。いずれ菅首相の超一流レストランの使いっぷりを述べますが、民が苦しんでいるのに、まったく堪えません。菅首相や仙谷氏なども神話時代を学んでほしいものです。

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