2010年1月16日土曜日

日航OBの欲ボケ

 日航の再建案は、法的整理で会社更生法の適用に決まったようです。裁判所の決める管財人によって、粛々と進められてゆきます。しかし、日航が倒産というのは、さびしい限りです。若い時に海外出張から帰国するときに日航の当時スチュワーデスと呼ばれていた人たちの笑顔を見ると、「あー、日本に帰った」と思ったものです。
 そして、今回の再建。日航と国土交通省は、私的整理を考えていましたが、企業再生支援機構などによる法的整理になるようです。この大きな理由のひとつは、多額の企業年金の問題です。OB、社員に年金の圧縮を求めましたが、社員は応じたものの、OB9000人のうち、4000人程度の合意しか得られなかったためです。3分の2の同意が必要です。
 会社更生法の適用でどうなるのか。日航が債務超過なので年金の強制放棄といった大なたをふるうことも可能です。そうすると、年金の3分の1の放棄などでは、すまない大損になります。現役中も世間の給与よりもはるかに高い給与をもらい、退職後も世間相場の数倍をもらっていたのですから、苦しい会社の状況を理解してあげるべきではなかったかと思います。たしか、松下電器産業でも同様のことを行ったと思いますが、こちらは倒産寸前という状況でなかったにもかかわらず、OBたちは、年金の圧縮に了承したように聞いています。そのほかの企業でも実施されたはずです。あまり、欲深くすると、元もなくなります。
 参考までに、株券は、どうかといいますと、100%減資されることもあり、この場合は、当然のことながら、株券は紙屑同様になります。

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