2010年1月6日水曜日

戦う前の準備

 先に信長のパフォーマンスについて書きましたが、おおよそ信長はそういうことをしない人でした。戦をやるときには、7割方勝利が確信できるまでは戦を始めません。美濃を落とした後も上杉謙信、武田信玄には、信長とは思えないような卑屈な態度をとっています。極力、この二大勢力とは、戦をしないようにしました。なぜなら勝てる自信がなかったからです。体力の育成に努めました。しかし、単なる怖れではありません。情報をしっかり集めていたのです。その集まった情報から、捨てるものは捨て、役に立つものは使いました。戦国武将の中で、もっとも情報を大事に考えたひとりでした。この情報があるゆえに情報操作も行えました。戦わずして、内部分裂させたこともあります。信長の素晴らしかったことは、次にどう展開するかという構想力に長けていたことです。
 これを今のビジネスに当て嵌めて考えますと、非常にお粗末です。たとえば、これからは中国ということで、わたしどもは10数年前から、中国の重要性を訴えて来ました。みなさん、それは理解されるのですが、その構想力、情報収集力、分析力が、お粗末すぎて、最終的には失敗されます。山に譬えますと、登れる道がありますのに、どういうわけか崖崩れがあったり、道が切れているところを登られます。ビジネスには、大きくは情報に入るのでしょうが、どういう人を知っているのかも大事です。中国では、特に大事です。伸びている国には、チャンスも多くころがっています。幸いにわたしどもが、コンサルタントをやっている会社は、うまくいっています。いうことを聞かない会社は、チャンスを逃します。

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