2010年1月8日金曜日

世界に冠たる国の寿命

 戦後、日本はアメリカに追随し、アメリカの核の傘の下で、経済力のみで生きて来ました。経済界も別に難しい舵取りをせずとも高成長を続けることが出来ました。これには、日本の教育制度も寄与しました。規格の揃った社員を生み出して来ためです。
 明治時代においても、日清戦争において、清の艦艇は、中国人が動かせず、軍艦の製造国の水兵によって動かされました。清の場合は、ドイツの水兵によって、操作されていました。ヨットであれば分からないではありませんが、軍艦の場合はそういうわけにはいかないでしょう。単に雇われただけですから、戦況が悪くなると逃げ出します。日本の場合は、もちろんすべて日本人が動かします。これによって、3倍も大きさが違う清の戦艦を破りました。日本の企業も、戦艦による勝負の時は、日本の純血主義はよかったのでしょうが、アメリカ自身が変わって来るとこの経済モデルは、成り立たなくなりました。長年、日本の国民がせっせと貯蓄していたのに自民党政府は、何の方針もなく、湯水のごとく使い果たしました。そして、非戦闘員である官僚や外郭団体が水膨れで太り、今日のだらしない日本になりました。身体でいいますと、筋肉はぶくぶくで、内臓は疲弊しています。足腰も非常に弱くなっています。
 そして、今、日本の傘になっている世界に冠たるアメリカの寿命は、大丈夫なのでしょうか。危なくなったアメリカは、金融市場で手品のような手口で世界のお金を集めています。しかし、世界に冠たる国家は、100年で寿命が尽きるといわれています。わたしの記憶にもありませんが、イギリスの繁栄は約100年続きました。アメリカも頂点に立って、約90年が経過しています。あと10年ほどしか残っていません。アメリカの力にも変調を来たしています。アフガニスタンもイラクもイランも北朝鮮もアメリカのいうことを聞きません。基盤も盤石ではありません。MicroSoftやGoogleは、個々の方面のトップに立っていますが、会社が出来て、トップに立つまでの期間は、わずかな時間です。トップに立つまでの時間が短いと衰退する時間も短いといわれています。
 これからどうなるのか。アメリカ、EU,中国、そして願わくば日本、の多頭世界が出現するのでしょう。そのときに日本は、どう生きるのか、その青写真もありません。こういう時代になると、日本のリーダーには、非常に心許なさを感じます。毎年毎年、アメリカのダッチロールはひどくなります。この時期に政権交代があったことは、日本国民にとっては、喜ばしいことでした。新しいリーダーには、日本の進む方向を明確に出してほしいものです。メディアも単に政府の足を引っ張るのではなく、建設的な意見をまとめてほしいものです。

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