2009年1月22日木曜日

中国人と正月

 中国人の正月は、あくまで春節です。今年は、1月26日です。中国人は、春節には、故郷に集まります。このため前後の2週間は、交通機関が非常に混みます。電車などは、切符を買うために前日から布団を持ち込んだりして、並んでいます。この理由は、中国人にとって大事なのは、組織でも会社でもありません。自分のネットワーク、すなわち血縁です。そのために、1年に1度、郷里に集まって、情報交換や親戚であることの確認を行います。事業で成功した両親の家などには、こどもは当然のことながら親戚一同が集まります。50人、100人といったこともざらです。来た人は、皆、食事をし、話をして帰ります。来られる家の人は、大変ですが、厭な顔もせずに来客を迎え、食事を出します。地縁も大事にします。会社は変わることは出来ますが、血縁、地縁は逃れることができません。中国人は、政府(国)を当てにしていません。この点が日本と大きな違いです。日本人は、すぐに国に頼りますが、かれらは頼りません。社会保障も不備です。日本は、天皇の歴史を見れば分かりますように建国以来、天皇が統治していました(実際は、そうでない時期もありましたが)。ところが、中国の歴史を見ますと、農民が天下をとれたのです。毛沢東も湖南省の農民出身です。いずれにしましても、国や会社を頼りにせず、血縁を頼りにします。面白いのは、日本のトップは、中国に行ってプレゼンテーションするときには、必ず会社の規模の紹介から入ります。しかし、中国人は、興味がありません。それよりもプレゼンをしているあなたは、どういう人かと人物評価をします。わたしも中国に行って、会社の規模のことを聞かれたことは一度もありません。会社の紹介をするときは、どういう会社かという会社の中身の話をします。そして、どういう人間なのかと見てもらいます。
 中国も春節に向けて、徐々に気分が高まりつつあります。街の中は、春節一色です。会社の植木にまでも赤いリボンで飾られています。地方の人は、すでに帰ったりしています。この不況ですので、故郷の親戚の会社に入ったりして、会社に戻ってこないかも分かりません。
 春節は、北京も盛大に祝います。

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