
困ったのが、両方から懇願された仲卸業者の山口幸隆氏(46)でした。山口氏にとっては、ふたりとも大切なお得意さんです。悩んだ末に初競りの前にふたりを呼び、「魚も金も半分ずつでどうだ」と持ちかけました。持ちかけられたふたりも渡りに舟でこの話に乗りました。競り落としたふたりは、がっちり握手し、マグロはその場で二つに切断。片方は香港に空輸され、もう片方は銀座に運ばれました。大トロ一貫は、香港で約1100円、銀座では2000円で客の口に入ったそうです。
東京海洋大学の婁小波教授によりますと、中国のマグロ消費量は2000年に年間約200トンだったものが、2005年には20倍の4000トンに激増しているそうです。
たしかに中国人は、マグロが好きで、特に大トロを集中して食べます。大トロを食べるマナーを事前に説明しておかないと店の大トロをすべて食べて尽くてしまいそうな勢いです。クロマグロの漁獲量も減っているそうですので、段々、口に入りにくいかも分かりません。まだ、食べられる今のうちに食べておきますか。
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