2009年1月13日火曜日

大間クロマグロ、最高値

 5日の東京・築地のマグロの初競りで、青森大間のクロマグロに963万円の最高値がつきました。これは、中国人のすしチェーン「板前寿司」の経営者・鄭威濤氏(41)と銀座の高級すし店「久兵衛」の主人・今田洋輔氏(63)の共同購入でした。鄭氏は昨年の築地の初競りで中国人として初めて約600万円の高値で競り落とし、市場関係者に衝撃を与えました。「おいしいマグロは中国でも大人気」で今年も高級マグロを手に入れようと千数百万円の予算で築地に乗り込んで来ました。一方、日本の老舗も「日本のすし屋として沽券にかかわる。今年は赤字も覚悟で、何としても競り落とす」という気構えでした。
 困ったのが、両方から懇願された仲卸業者の山口幸隆氏(46)でした。山口氏にとっては、ふたりとも大切なお得意さんです。悩んだ末に初競りの前にふたりを呼び、「魚も金も半分ずつでどうだ」と持ちかけました。持ちかけられたふたりも渡りに舟でこの話に乗りました。競り落としたふたりは、がっちり握手し、マグロはその場で二つに切断。片方は香港に空輸され、もう片方は銀座に運ばれました。大トロ一貫は、香港で約1100円、銀座では2000円で客の口に入ったそうです。
 東京海洋大学の婁小波教授によりますと、中国のマグロ消費量は2000年に年間約200トンだったものが、2005年には20倍の4000トンに激増しているそうです。
 たしかに中国人は、マグロが好きで、特に大トロを集中して食べます。大トロを食べるマナーを事前に説明しておかないと店の大トロをすべて食べて尽くてしまいそうな勢いです。クロマグロの漁獲量も減っているそうですので、段々、口に入りにくいかも分かりません。まだ、食べられる今のうちに食べておきますか。

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