「新潮45」の 2010年.8月号に山村杳樹氏が標題で寄稿していました。副題は、「参院選を仕切った“クリーン幹事長”と極左暴力集団とのただならぬ関係」と実に衝撃的です。(前日からの続きです)
JR総連傘下にあり、組合員4万6000人を誇るJR東日本内の最大の組合、JR東労組なる組合は、いかなる組織なのでしょうか。
今年4月に、自民党の衆議院議員である佐藤勉元国家公安委員長が「革マル派によるJR総連およびJR東労組への浸透に関する質問書」提出しました。これに対し、政府は、当時の鳩山由紀夫内閣総理大臣の名義で以下のように答弁しています。
「日本革命的共産主義者同盟革命的マルクス主義派(以下「革マル派」という。) は、共産主義革命を起こすことを究極の目的としている極左暴力集団であり、多数の刑事事件を引き起こしている。革マル派は、将来の共産主義革命に備えるため、その組織拡大に重点を置き、周囲に警戒心を抱かせないよう党派性を隠して基幹産業の労働組合など各界各層への浸透を図っており、影響力を行使し得る立場に革マル派活動家が相当浸透していると認識している」と答弁しています。
同様の見解は、警察庁や公安調査庁が発行する『焦点』や『内外情勢の回顧と展望』などでもその旨、明記されています。
「革マル派」には、労働運動の指導に当たる中央労働者組織委員会があり、その中に通称『トラジャ』呼ばれる組織が存在しており、『トラジャ』の指導の下に在る組織としてJR総連及びJR東労組にいる革マル派活動家の指導に当たる通称『マングローブ』と呼ばれるものが存在していることが確認されている」と書かれています。
革マル派とJR総連・JR東労組との関係については、既に西岡研介氏の著作『マングローブ テロリストに乗っ取られたJR東日本の真実』ほかで、詳しく分析されています。
民主党の枝野幸男幹事長が、「覚書」を交わした相手は、時の政権が極左暴力団「革マル派活動家が相当浸透している」と認識してきた労働組合なのです。さらに、「覚書」に署名捺印しているAは、警察庁公安部が革マル派のJR内の秘密組織「マングローブ」の幹部と判断している人物です。前述の「浦和電車区事件」の主謀者として強要容疑で逮捕され、一、二審で有罪判決を受けている刑事被告人なのです。
それゆえに枝野氏が署名捺印した「覚書」は、看過できないと書かれています。覚書には、「立候補予定者は、JR東労組東京地方本部とJR東組合大宮支店が提示する下記の項目について確認する」と3点にわたって確認しています。
すなわち、「私(枝野氏を指す)は、JR総連及びJR東労組の掲げる網領(活動方針)を理解し、連帯して活動します」と書かれています。“誓約”の見返りは、何だったのでしょう。「覚書」が交わされた1996年から、JR総連及びJR東労組からの資金提供が始まり、パーテイー券の購入なども含め、1999年までの4年間で総額は404万円となっています。これが、政治とカネでうるさくいう枝野氏の実態でもあります。こういう重要なことを不思議に大新聞、メディアは取り上げません。
(明日に続きます)
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