2010年9月25日土曜日

わが子を伸ばす(2)

~四大必須科目「音読」「作文」「暗算」「焚き火」(松永暢史著)~
標題の2回目です。

 本が並んでいる家の子は伸びる
松永氏の経験上、きちんとした本棚がある家の子は成績がいいようです。
食べ歩き本とハウツー本ばかり並んだ本棚はNGです。親御さんたちによって読み込まれたよい本が並んでいる家がよいといいます。

 こういう家の子どもは、親が熱心に本を読んでいる姿をみて育っています。だから、その姿を真似て自然に本を読む習慣がついているのです。自然と国語力が身についてくるので、読解力も理解力も向上し、成績が上がりやすいのです。
「国語力がある」子は「頭がいい」ので受験が通過点でしかないことに気づいてしまうのです。
小学校に入る前の幼い頃、親によく本を読んでもらった経験をもつ子どもは、頭のいい子になる傾向にあります。
小さい頃、親に本を読んでもらった経験のある人はおわかりでしょう。親の肉声で本を読み聞かせることは、幼い子どもにとって親の愛情を一身に感じとる楽しい時間です。それと同時に、知的好奇心、想像力、そして国語力を育てるのに、大いに役立つ時間です。
本の読み聞かせは、できれば三歳までにはじめるべきだと思っています。こういう時期に読んであげるべき本は、古くから多くの人に読み継がれてきた名作です。もう手遅れかも分かりませんが、まだやってみましょう。

 読まずに通りすぎていた名作童話などから衝撃的感銘を受けることもありますので、子育てを、それを味わういい機会にしてください。出版され続ける名作には、一生ものの教養を発見できます。
大人になってしまうと、日々の仕事や雑用に追われ、名作に接する余裕がなくなります。
好奇心が伸び伸びとしているこの時期に名作に接することは貴重な読書体験となります。
漫画はあまりおすすめしません。
本を読み慣れた人が漫画に慣れることはできますが、漫画に慣れた子どもが活字に慣れるのは難しそうです。

 音読は、子どもの国語力を上げるのに大変役立ちますが、大人でもその効果は同じです。大人でも新しい発見をし、一石二鳥です。
昔は本を読むのが好きな子どもが多かったように思います。町に本屋さんが多かったこと、テレビやテレビゲームなんて存在しなかったこと、そして何といっても、学歴がなくても、親が子どもに本を読んであげていたことが大きいと思います。

 そういえば、わたしの子どもの時には、小さな本屋さんが、多くありました。「冒険王」「漫画王」などが店頭に並んでいました。本屋さんのお母さんに気に入られたのか、新刊の「冒険王」などが入ると、陰で読ませてくれました。雪が降る日に傘を外に開いたままおいていますと、何冊も読み終えて帰る時には、傘に雪が何センチも積もっていたのを思い出します。当時は、これらの月刊誌には、付録がたくさんついていて、紙の顕微鏡や拡大鏡も組み立てたものです。付録にしてはよく出来ていました。話がそれました。

 どんな時代であろうと、子どもの国語力には親の子育てが大きく影響する。
国語力を身につけるとどうなるのでしょうか。
国語力がある人は、言葉を理解する能力に長けている
            ↓
 言葉を理解する力があれば、その言葉を使って考え、自分を表現できる
            ↓
 自分を表現できれば、他人と会話(コミュニケーション)や議論(ディベート)ができる

 物理や化学、数学の学者であっても、研究発表はすべて言葉でします。
他人と会話する力、議論する力、考える力、発想する力といったものの土台は、その人の国語力であるといって間違いありません。
今の時代は、ことさら親であるあなたが、子どもに本を読む習慣をつけさせるように努力する必要があります。それには、まずあなたが手本になること。
「まずは、お子さんの国語力をつけましょう」
相談にくる親御さんにわたしはよくこういいます。
国語力がつくと自然と他の教科の成績も伸びてきます。
人と会話すれば相手を惹きつけ、議論をすれば相手を説得できる。そんな魅力的な人を世間が放っておくはずはありません。
求められているのが、頭のいい魅力的な人材なのではないでしょうか。
(明日に続きます)

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