7月の雇用動向によると、就業者数が2430万1000人と前年同月比47万3000人増えました。前年同月比での増加は7カ月連続です。日本は、7四半期(21カ月)連続して減少です。韓国の雇用が順調なのは、輸出が好調なことと内需の復調を背景に製造業の就業者が23万8000人増と2000年8月以降で最大の増加幅となったのがけん引しました。
輸出主導での景気回復が、国内の雇用拡大に波及し始めている状況が鮮明になって来ました。一方で20代の就業者数は、日本と同様に6万7000人減と若年層の雇用情勢は低迷が続いております。公共部門も政府の財政出動縮小で減少しました。
7月の産業活動動向(速報値)によると、製造業の平均稼働率が84.4%と前月比0.9ポイント上昇しました。1980年以降で過去最高となっています。輸出向けを中心に半導体や自動車などの生産水準が高く、米国や中国の景気鈍化懸念が強まる中でも好調を持続しました。
製造業の稼働率は、米金融危機に伴う世界的な景気後退で、2008年末に62.8%まで低下しましたが、今年2月以降は80%台の高水準が続いています。
7月の鉱工業生産指数(05年=100、季節調整済み)は、143.9と同1.1%伸び、9月連続のプラスとなりました。設備投資は6月の大幅増の反動で機械類を中心に同3.1%減と3ヶ月ぶりにマイナスとなりました。
このように韓国経済が好調な中でも、LG電子は、研究開発拠点を8月31日、京都市内に設置することを発表しました。11月には、品川も稼働します。海外での研究開発に積極的です。わたしの見るところは、研究開発を行うことが、本来の目的ではなく、京都の特に電子部品の技術者、研究者をスカウトするのが、真の目的でしょう。日本企業は、気をつけないといけません。サムスンにやられたようにLG電子からもやられそうです。
一方で、ペルーとの自由貿易協定(FTA)締結交渉が妥結したことが発表されました。韓国からペルーへの主力輸出品である自動車について、税率9%の関税を協定発効から10年以内に段階的に撤廃。カラーテレビも9%の関税を協定発効と同時になくす。一方、ペルーの対韓輸出の主力品であるイカは、税率10~22%の関税を10年以内に撤廃します。コメや牛肉、トウガラシ、ニンニクなど、107品目に関しては韓国内で農家への影響は大きく、市場開放への反対論が根強いため協定の対象から外しました。日本がFTA交渉をすると、農業で頓挫します。韓国のような粘り強い交渉が必要なのでしょう。
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