2010年9月16日木曜日

とうとう国の借金904兆円

 財務省が8月10日に発表した2010年6月末の国債や借金など合わせた「国の借金」は、904兆円772億円となり、900兆円を初めて突破し、過去最高を更新しました。10年度末には973兆円に達する見通しで、11年度中には1000兆円の大台も視野に入ります。10年度の一般会計予算では92.3兆円歳出に対して、税収は37.4兆円にとどまり、残りの44.3兆円は国債発行などで賄う計画です。

 当初予算で国債発行額が税収を上回るのは、戦後の混乱期以来の事態です。7月時点の人口推計(概算値)で計算すると、一人あたり約710万円となります。3月末時点では693万円でした。 IMFによると、国の借金から財投債などを除き、さらに地方債を加えたベースでの債務残高のGDP比は09年末に218%に達します。米国(83%)や英国(68%)、ドイツ(73%)など主要国に比べても突出して高い水準にあり、財政危機に陥ったギリシア(115%)も大きく回っています。しかし、この数字にこだわっていますと、景気をおかしくします。問題は、これだけ多くの国債を発行しながら、景気を良くする手がまったく打てていないということです。

 小泉時代のエセ経済専門家でない本物の経済専門家の出現を期待したいものです。

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