2009年2月19日木曜日

疾風に勁草を知る

 この言葉は、ソニーの中鉢良治社長が社内報の年頭メッセージで書かれたものです。後漢書からの引用ですが、意味は、強い風が吹いて初めて折れない強い草(勁草)が分かるという意味です。困難に直面してこそ本当の強さが分かるという意でしょう。
 ブラウン管は1897年の発明です。ソニーがトリニトロン方式ブラウン管の生産を終えたのは111年の2008年でした。そして、独メルクが1904年に液晶を初めて販売してから今年で105年になります。この方は、いくらか立ち上がりが遅かったようです。
 そして、今、新たな成長エンジンに太陽電池が期待されています。たしかに次の材料は、太陽電池ぐらいしかないでしょう。しかし、大きな期待はできるのでしょうか。ドイツ、スペインで太陽電池の設置が盛んですが、これは国の施策によるものが大きいように思います。日本も補助金的なものを出そうとしていますが、永遠に続けられるものではありません。やはり、他の代替エネルギーと比較して、伍していけるものでなければなりません。今は、まだまだ高すぎます。現実的に太陽電池を一般家庭で設置するようになるには、甘く見て、1KWで30万円を切らないといけないでしょう。一般家庭では3~4KW使いますので、100万円を切らねばなりません。そして、寿命は40年は欲しいところです。2世代は使えるにしてほしいものです。これをクリアしたところが、最終的に勝ち残るでしょう。これをクリアできるのは、日本メーカーであってほしいと思いますが、まだその執念と信念が足りないように思います。ひょっとすると海外のメーカーかも分かりません。
 液晶テレビは、まだまだチャンスがあります。中国では、まだ一家庭一台ですが、そのうち一人一台になります。膨大な市場があります。このためには、徹底したコストダウンが必要でしょう。これを達成したところが、覇者になります。

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