インドのタタ財閥傘下のタタ自動車が、資金不足に陥っているようです。スズキの軽乗用車よりもはるかに安い10万ルピー(約18万円)の車を発売したり、イギリスの「ジャガー」などを買収して話題を集めました。しかし、インドの新車販売が急速に落ち込み、部品メーカーへの代金が未払いになっています。同社のラビ・カント社長も記者会見で「キャッシュフローの問題に直面している」と述べていますが、遅延金額については、明らかにしていません。自動車というのは、裾野の広い産業ですので、一気に急成長しようと考えると、今回のようなアクシデントがあるとひとたまりもありません。これは、インドの自動車産業に限らず多くの産業にいえます。中国の成長を見て、「次はインド!」という企業も多いのですが、中国とインドとは大きく異なります。日本企業が痛い目に遭わないことを祈ります。
インドは、昨年の第4四半期の国内販売は、前年同期比3割減少しました。まだ、自動車メーカーとしての体力の蓄積もないでしょうから、この経済危機に伴う影響は、売り上げ減に留まらず、銀行からの資金の流れも相当に悪くなったのでしょう。
これに引き替え、タイは2008年の自動車の生産台数は、前年比8.3%増の139万4029台でした。08年1月からのエタノール混合燃料20%対応車の税率が下がったために、乗用車は27.3%増の40万1474台と大きく伸びました。
同じ発展途上国でもタイは早くに開けたために全体の体力が、まだあるのでしょう。
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