3月29日の千葉県知事選挙で、森田健作氏(59)が、圧倒的な大差で他の候補を破って当選しました。すると、産経新聞などは、森田健作氏の当選の文字よりもはるかに大きく、「『小沢降ろし』風再び」と掲載しています。森田健作1015978票、民主党、社民党、国民新党、日本新党が推薦した吉田平氏(49)が636991票、コメンテーターなどを務めて知名度のある白石真澄氏(50)が346002票で、圧倒的な大差でした。森田氏には、自民党、公明党が正式ではなく、有志が押したということでした。森田氏は、平成17年の前回の知事選に敗れてから、まさにどぶ板を遊説して回りました。年に400回以上、講演活動したそうです。白石氏などは、選挙戦は17日間しかなかったといっていますが、森田氏は、4年あったわけです。熱心な日頃の努力に加え、青春映画の主役のイメージもまだ残っており、吉田氏、白石氏よりも実際は10歳ほど年上であるにもかかわらず、若い感じでした。吉田氏は、野党4党の推薦で、安心しきっていた感があります。森田氏は、前回の選挙でも、堂本前知事に6000票の僅差で負けたのです。知名度的にもはるかに有利であったにもかかわらず、熱心な選挙活動です。17日間だけの選挙活動では勝てるはずがありません。勝敗は、森田氏が立候補した段階で決まっていたのです。これをどこまで縮められるかという選挙戦であったわけで、民主党の努力も足りなかったように思います。森田氏に負けたから、小沢代表は辞めねばといった論調には、非常に恣意的に感じます。人気のあるタレント候補に勝つには、大阪府知事選挙における橋下氏のように点数をつければ、勝てるはずの候補者だったでしょうが、非常に難しいことを証明しました。そして、今回の千葉県知事選でもあらためて、これを立証しました。吉田氏、白石氏と森田氏とどちらが県知事に向いているかは、現段階では判断できませんが、マニフェストに見る限りは、森田氏のマニフェストに危うさを感じます。しかし、選挙民の民度は、所詮この程度のものでしょう。
森田氏を擁立できなかった時点で、民主党の負けです。森田氏が自民党公認でなかったことに喜ぶ以外にありません。
堂本前知事が、8年間で6500億円もの負債を増やし、借金は、2兆5000億円に達しています。それでも、堂本氏は、多額の退職金をもらって、退職します。民間ではあり得ません。森田氏のマニフェストは、東京湾アクアラインの通行料の値下げと成田―羽田間のリニアーカーの建設です。まだまだ赤字が増えそうです。実際に赤字減らしをどうするのかについては、インタビューをされても答えられませんでした。大阪府の橋下知事などは、1年で借金を相当減らしました。さて、森田氏の千葉県がどうなるのか、不安と楽しみが交差します。
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