
この種目が残酷なのは、暫定1~3位の人は、白くて大きなクッションに座れますが、座っている選手よりも成績のいい人が出ると席を譲らねばなりません。上村選手も最後のハンナ・カーニが滑ると1位になり、上村選手は4位となり、このクッションを立たねばなりませんでした。
ところで、冷静にこのレースを見ていますと、上村選手は、最盛期よりもスピードが遅かったように思います。上村選手は、28秒88なのに対して、優勝したハンナ・カーニは27秒85と1秒近くも速かったのです。素人が見ていましても、ハンナが直線的に滑り降りているのに比べ、上村選手は、やはり右左に触れています。このため、スピードが遅くなり、足に隙間ができ、減点の対象になったのでしょう。重心も少しうしろに残っているようでした。たしかに上村選手がカービンターンの習得は、一番早かったのでしょうが、アメリカやカナダの選手の習得もあっという間でした。それが、今冬のワールドカップで優勝できなくなった理由でしょう。
しかし、マスコミも上村選手を追いかけまわし過ぎたように思います。メダルがとれなかったのに、ここまで記録していたのかというほどにテレビで流されました。これでは、練習や私生活でも集中できなかったのではと思います。白馬村出身の上村選手は、人が良く、強く「ノー」と言えず、カメラを回すのを許したのでしょう。上村選手が、次のオリンピックを狙うのであれば、毎年のワールドカップに出ながら、マスコミの取材には、距離をおいてやるべきです。今のようにマスコミにチヤホヤされていたのでは、ここ一発の集中力が育ちません。したがって、よほど運が良くないと、次のオリンピックでもメダルはとれません。ぜひ次のオリンピックにも挑戦して、悲願のメダルを首にかけてほしいものです。
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