2012年6月25日月曜日

「公務員は国保に入れ」

 これは、少し古い記事です(1096日産経新聞)が、公務員の年金問題などは、どこかに飛んでいってしまったかのような感がありますが、これは、見逃すことは出来ません。
慶応大学教授の片山善博氏は、標題の意見を述べています。
片山氏は公務員専用の医療保険制度は廃止すべきという意見を持っています。 
「そもそも公務員が自分たちだけの特別の仕組みを持っていることがおかしい。
一般の国民と同じ制度に入っていたのでは十分な保障が受けられない。いい生活ができないといわんばかりです」と強烈です。

「日本の公的医療保険は、大企業の従業員などが入る健康保険組合、中小企業従業員の協会けんぽ(全国健康保険協会)、公務員の共済組合などに分かれています。自営業者は市町村が連営する国民健康保険(国保)に入ります。ただし、医師や弁護士などには自前の国保組合という制度があります。要するに国保には零細自営業者や退職した高齢者、無職の人たちが多く加入し、働いて保険料を納める人が少ないという構造的問題がある。公務員はこの国保に加入するべきだというわけです。
「保険制度の原点に戻るべきです。保険は老いも若きも富める人も貧しい人も一つの制度に入ってこそ安定します。職業に関係なく、地域単位ですべての人が加入する制度をつくるべきなのです」
 片山氏は、さらに
「安定した収入がある全国の300万人を超える公務員が国保に入れば、国保の財政状況の改善に大きな力になります。国保を助けるために、国保から75歳以上の高齢者を切り離して後期高齢者医療制度という評判の悪い仕組みをつくったわけですが、こんな対策も不要になる。そのうち市町村国保は他の制度加入者がうらやむほどの安定した制度になり、会社員も国保に移ってきて、最終的にはすべての人が同じ制度に加入する一元化完成がする」というわけです。

「この改革は一石二鳥どころか三鳥の改革なのです。一つは国保の問題の解決。もう一つは公務員が国民と同じ立場になるという公務員制度改革の実現。そして共済組合という組織を大幅に縮小させる行政改革の実現です」と言っていることは、正鵠を得ています。

政府の公的医療保険制度に関する説明資料では共済組合についての記述が少ないことが珍しくない。「優遇制度を隠しているのでは」との疑念を招くと編集委員も書いています。マスコミももっと勉強し、頭がよくならなければなりません。しかし、この議論もうまく公務員に隠されているようです

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