2009年3月14日土曜日

金賢姫との面会

 拉致被害者家族の飯塚繁雄さん(70)と拉致された田口八重子さんの長男の飯塚耕一郎さん(32)が金賢姫(47)と韓国の釜山で11日、面会しました。北朝鮮からの暗殺を恐れて、極めて厳しい警戒の中での面会でした。田口八重子さんは朝鮮名・李恩恵という名で金賢姫元工作員に日本語を教えました。今回の金賢姫さんの談話でかなり明確になったようです。
 それにしても金大中、盧武鉉政権時代ではありえなかったことです。李明博大統領は、真相解明に乗り出し、また日本との関係をよくしようということから今回の面会が実現したものです。少なくとも北朝鮮問題に対しては、韓国とはなかよくいけそうです。
 金賢姫さんというのは、工作員として大韓航空の爆破事件の実行犯として逮捕され、死刑囚となり、その後特別保釈されています。北朝鮮では、高官の家に育ち、成人して工作員とされ、爆破事件で多くの人の命を奪いました。金賢姫の両親は、どうなったか分かりません。多分、銃殺されたのではないかと思われています。運命に弄ばれたというのは、この人のことをいうのでしょう。
 頭もよく、美人で、賢姫という名もふさわしいものでした。47歳でなかなかこれほど美しさを保てません。基が違うという感じです。また、拉致問題の解決には、北朝鮮のプライドも考えながら、進めるべきであると非常に冷静に考えています。日本は、これまで中途半端な強気な制裁のみでしたが、これでは、解決しないということでしょう。たしかに小泉元首相がきっかけをつかんで以来、その後、まったく進展がありません。男一匹、北朝鮮に乗り込んで、金正日氏とさしで勝負の出来る人はいないのでしょうか。金正日氏の心を揺さぶる人はいないのでしょうか。
 今回の面会は、画期的なことでしたが、残念ながら拉致家族の帰国には、なんら結びつかないように思います。もう本気で解決をのぞまないと、拉致家族は高齢になり、鬼籍に入ってしまいます。政治家は、真剣に行動するときに来ていると思います。

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