2008年12月11日木曜日

台湾プラスチックの王永慶氏の死去

 台湾最大級の台湾プラスチック集団の王永慶氏が91歳で米国出張中に急死しました。55億ドルともいわれる巨額の遺産をめぐり、親族で揉めているようです。遺書はありませんでした。台湾は、今は一夫一婦制ですが、王氏の時代は、日本の昔と同様、正妻のほかにいわゆる2号さん、3号さんがもてたようです。王永慶氏が死去すると4人目の妻も名乗りを上げて来て、混乱に輪をかけています。正妻の郭月蘭さんには、こどもがいません。2号の楊嬌さんには、なんと5人、3号の李宝珠さんには、4人。そして、新たな4号さんにも、3人いるそうです。計12人。橋下大阪府知事も敵いません。この4号さんも遺産相続を期待していると語っています。妻同士は、もともと関係が冷え切っていたそうですので、遺産相続には、我を出して来るでしょう。競合他社は、この隙を虎視眈々と狙っているかもしれません。今は経済危機で生きるか死ぬかです。王氏と一緒に台湾プラスチックも死ぬことはないでしょうが、法律的に簡単に決められないでしょうから、長引くかも分かりません。
 沢木耕太郎の深夜特急の“ペルシャの風”のなかの「カーブス・ナーメ」に老齢と青春についての章があります。ここに「老いたら一つ場所に落ち着くように心掛けよ。老いて旅するのは賢明でない」とあります。王永慶氏も91歳にもなってアメリカまでゆく必要はなかったのではないでしょうか。昔からの教えというのは、言葉に力があります。

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