2011年4月26日火曜日

震災孤児(1)

 東日本大震災で親を失った児童・生徒は、厚労省などの調査で、阪神大震災(95年)の68人を大きく上回る見通しとなりました。あしなが育英会によると、東日本大震災で親や親戚などの身寄りを亡くした遺児は370人以上に上っているといいます。厚生労働省による調査では、今回の震災で両親を失った震災孤児の子どもは、14日までに岩手県で44人、宮城県で43人、福島県で14人となり、3県で合わせて101人に上っているということです。厚生省の調査が、おざなりなのでしょうか。あまりに数字が違いすぎます。

震災孤児が多い理由について、阪神大震災は早朝に発生したために、児童も家にいました。しかし、今回の大地震は平日の昼に発生しましたので、児童・生徒が下校する前で、大津波にのまれた親と死別したケースも多いようです。混乱の続く被災地の自治体での聞き取りは難航しており、“震災孤児”はもっと増えると思われます。

阪神大震災では、親を失った震災孤児は大半が親類や知人に引き取られましたが、今回は家族ばかりか親族そろって犠牲になった例も多数あり、その対応が混乱しているようです。

そういう中で、東日本大震災の遺児を支えようと、「あしなが学生募金事務局」(海野佑介事務局長)は、和歌山市のJR和歌山駅前で街頭募金を行いました。集まったお金は、災害や病気などで親を亡くした子どもを支援している「あしなが育英会」に寄付します。大阪の高島屋前では、阪神大震災の遺児の大学生らが、タレントの西川きよしさん(64)と一緒に協力を呼びかけました。

育英会では緊急の措置として大学院生までに1人10万円以上の特別一時金の支給を決めたそうです。同事務局の泉綾子さん(19)は「16年前の阪神大震災の遺児たちは、ようやく立ち直ってきた。遺児の心のケアは長い年月がかかる。息の長い支援が必要」と話しましたが、19歳でえらいものです。

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