まず一つ目は、人間社会への天の戒めとみる「天譴論」。関東大震災の時には、渋沢栄一や内村鑑三が盛んにこの論を主張したそうです。
2つ目は「精神論」で災害に科学的対応するよりも心構えを強調する考え方です。最終的には神仏依存に通じるということになります。
3つ目は「運命論」で災害とそれによる生死を運命として受け入れるという考え方です。そう割り切ることで悲劇性を心理的抑える効用があるといいます。一方で、あきらめに繫がる恐れもあると広井さんは指摘しています。
大震災で非難所生活を続ける被災者は現在も約15万人いるといいます。今回の震災を「天罰」と発言し、すぐに撤回した某都知事を除けば、この時代に天譴論や精神論を唱える人はそういないように思います。
一方で、被災を結局、運命と受け止める人は、今も多いかもしれません。それが生活を立て直すバネになるといいのですが、復興までの道はまだまだ遠いと思われます。
火山噴火で4年半の全島避難を経験した東京都三宅村の平野祐康村長は、「誇れることがあったとすれば、自殺者を出さなかったことだ」と振り返っています。日本では、いろんな天災を経験しましたが、これまでこれらを逞しく、賢く、乗り切って復興して来ました。
しかし、いつの時代もリーダーは大事だと思います。日本の悲劇は、馬鹿な市民団体によって訴えられた小沢氏の力強いリーダーシップが発揮できないことです。国会議員の中には、この国難を乗り切れる人がいないようですから、自治体の長でもいいでしょう。この5年間は、東北に住んで陣頭指揮がとれる人にやっていただきたいものです。
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