結局、『中継措置』が引っかかったまま、原子炉に通す配管ごと抜き出すことが決まったそうです。この配管は抜くことを想定しておらず、予想不能な乱暴な手段なのです。高速増殖炉の強烈な熱源を冷やすには水や炭酸ガスでは無理で、原子炉内には液化ナトリウムがたまっています。ナトリウムは水や空気に少しでも触れると、猛烈な勢いで発火します。原子炉に空気が入らないようアルゴンガスを常に充満させながら、少しずつ引き抜かざるを得ません。
こんな“網渡り”を任された日本原子力研究所開発機構の燃料環境課長が今年2月には自殺したということです。それでも機構は「技術的には可能」の一点張りで、今年度中の試験運転再開を目指すというから、狂気の沙汰だと書いています。ナトリウムが発火し、MOX燃料棒に燃え移れば、その恐怖と破壊力は、福島第1原発の比ではないということです。
米・英・独・ロ・仏と世界中が断念する中、高速増殖炉に固執しているのは日本だけです。大マスコミは警告して来ませんでしたが、この国の原子力行政は何から何まで狂っているようです。
福島もさることながら、福井もまったく目が離せません。それにしても、福島、福井と来て、次に我がふるさとの福岡と来ないことを祈ります。
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