厚生労働省は3月28日、全体の3分の2にあたる366の厚生年金基金に、旧社会保険庁(現日本年金機構)OBら国家公務員が役員として天下りしていたと発表しました。天下りした国家公務員OBの総数は721人でした。
厚生基金で運用を担当する役職員の9割が資産運用業務の経験がないこともわかりました。
長妻昭元厚労相が2010年9月に、役員任期が切れる際は公募するように厚生基金に要請していたが、公募を実施したのは37基金にとどまっています。
運用担当役職員のうち、証券アナリストやファイナンシャルプランナーなどの資格を持つ人は、わずか2%で、9割は資産運用業務の経験がありませんでした。素人が、国民の大事なお金を運用していたわけです。
わたしは、以前から、なぜこういう会社の株、とくにベンチャー企業の株が買われるのだろうと思っていましたら、これで理由が分かりました。ひとの金を運用するひとが、素人だったわけですから、恐いもの知らずです。少なくとも自分の大事な金であれば、そういう会社の株は買わないと思います。
厚労省は調査結果を踏まえ、4月に有識者会議を立ち上げ、厚生年金の資産運用体制の強化策を話し合うといいます。
辻泰弘副大臣は、「厚生基金の損失を厚生年金保険料や国費で穴埋めすることは不適切だ」と強調しましたが当然のことです。しかし、せめて厚労省内でカンパでお金を集めるか、一人頭いくらで、集めてほしいものです。これを大臣、副大臣が、率先して行ってこそ、民主党政権でしょう。
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