2012年4月25日水曜日

佐高信の「原発文化人50人斬り」(5)

有害御用学者
佐高氏は、学者も遠慮容赦なく切り捨てます。
「水俣病の場合も、チッソや国に責任はないと主張しつづけた御用学者はいた。いまから考えれば、有害学者である。
その有害御用学者の系譜に連なるのが、今度の原発震災の場合は、原子力安全委員会委員長の班目春樹であり、20114月末に内閣官房参与を辞任して話題となった小佐古敏荘だろう。
この二人は、静岡県の中部電力浜岡原発を危険と訴える学者たちを中傷し、一蹴してきた。
今度の震災直後、菅首相に呼ばれ、
『爆発する危険性はないのか』
と問われて、
『大丈夫です。水素はありますが、爆発するようなことはありません』
と答え、菅に
『水素があるんなら、爆発するだろ!』
と怒鳴られた話はあまりに有名である。
こんな奴らが、“専門家”面をしている。俗に『専門バカ』というが、『専門もバカ』なのである。
そんな班目が原発震災の危険を説いた地震学者の石橋克彦を侮辱してきた。
『原発は二重三重の安全対策がなされており、安全にかつ問題なく停止させることができる』、『万一の事故に備えてECCS(非常用炉心冷却装置)を備えており、原子炉の水が減少してもウランが溶けないようにしている』と述べている。
こんな人間が、なぜいまも原子力安全委員長なのか?
小佐古は小学校での屋外活動を制限する限界放射線量を年間20ミリシーベルトとした政府に対し、『容認すれば私の学者生命は終わり。自分の子どもをそういう目に遭わせたくない。 年間20ミリシーベルト被曝する人は、原発の放射線業務従業者でも極めて少ない。この数値を乳児、小学生に求めることは学問上の見地からのみならず、私のヒューマニズムからしても受け難い』と主張して参与を辞任した。
しかし、この小佐古も『アドイザー》の見解では、石橋の懸念をすべて否定し、『国内の原発は防護対策がなされているので、多量な放射能の外部放出はまったく起こり得ない』『石橋論文は保健物理学会、放射線影響学会、原子力学会で取り上げられたことはない』などと答えている。
わたしに言わせれば、石橋をこう非難した時点で、小佐古の『学者生命』は終わっていた。地震が専門の石橋に対して、小佐古は『論拠なく』反論している。こんな小佐古を参与にした菅内閣の見識こそ問わなければならないだろう」
とあくまで強烈です。

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