2012年4月4日水曜日

日本一の幸福者、本多静六の人生の秘訣(13)

昨日からの続きです。

18.深く眠るためには、何をしたらよいのだろうか。

それにはまず、頭と体を適度に、あるいは十分に働かせることである。

本多はいつでも、眠くならなければ眠ろうとしない。十分に疲れるまで、眠くなるまで働き続けて、その上、完全に安心して、何もかも神様に返上した気持ちになって、毎日毎晩横になる。そうすると、雑念も妄想もなく、床に入るとすぐにグッスリ深い眠りに入れる。

たまには、いろいろとものを考えて続けて眠りにつけないこともある。そんなときは、「おや、まだ眠る時間じゃないな」と思って、枕元の手帳を引き寄せ、思い浮かぶことをあれこれと書きつける。

不眠症になって困るという人がいるが、それは眠れないのを無理に眠ろうとするのが問題なのだ。眠れなかったら、その時間が手に入った、儲かったと思って、勉強を頑張れば、そのうち自然に生理的な眠気が訪れる。

目が覚めたら、ウジウジしないで思い切ってパット飛び起きることだ。熟睡が活動のもととなり、活動がまた熟睡のもとになって、良循環がどこまでも続いていく。

いずれにしても、良い睡眠時間を得るには、よく体と頭を使うことである。

眠れなかったら、どうしたらよいだろうか。その場合は、その場で10分でも15分でも寝るのがよい。何分寝れば必ず覚めるのだと確信して寝つけば、そのとおりに眠れ、そのとおりに起きることができる。

要するに疲れれば休む。眠くなれば眠る。

ウトウトと浅く長く寝たり、床の中で目を覚ましてもグズグズしていたりするのは愚の骨頂、怠け者の悪癖と言うべきであろう。

規則正しい健康的な昼寝は推奨されるべきである。電車の中でも、下手な読書より居眠りのほうがはるかに有益なものとも言える。

特に独立した健康法は、本来の健康法ではない。健康法は常に生活自然体の中にある。

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