昨年から“おかしい”と思っていました自民党の河村建夫元官房長官の機密費の使い道に検察のメスが入るようです。河村氏は、政権交代の決まった昨年の衆院選(8月30日)の翌々日の9月1日に一気に2億5000万円を引き出しました。
国民から見ると非常におかしいと思ったのですが、これを引き継いだ民主党の平野博文前官房長官は、今年の3月に「事実関係が明らかになることを期待するのは困難」とか言って、追求をしませんでした。自分の支出にも口を出してほしくないためかと思っていましたら、平野氏は、民主党らしくない機密費をゼロにするどころか、毎月5000万円計上し、使っていました。これも何に使ったのでしょう。河村氏の頃の官房機密費の予算は、14億5000万円でした。選挙が、終わってすぐに機密費を引き出すというのは、あまりにもおかしな行動です。
今回、検察が入りますが。機密費は使途を明確にする必要がないために、検察もこれ以上の追求は難しいと思われます。検察の“裏金問題”に飛び火する恐れがあるので、河村氏の事情聴取すらやらず、お茶を濁す可能性もあります。
東京地検は民主党の小沢一郎氏を証拠もないのに3回も事情聴取し、家宅捜査も片っ端からやっています。機密費の使用問題も形だけで終わると、納得できません。
この告発を受理したのは、6月1日でしたが、いまだに捜査に入っていません。
一方で大阪のオンブズマンの上脇博之・神戸学院大大学院教授が、安倍晋三元首相らが官房長官時代に支出した官房機密費の詳細が開示されないのを違法として不開示処分の取り消しを求めて提訴しています。8月13日には、証人尋問で法廷に立つのは、内閣官房総務官の千代幹也氏です。歴代政権で官房機密費を担当してきた人物です。03年から内閣官房審議官を務めていますので、大きな期待は出来ないまでも楽しみです。
原告の上脇教授は、「これまで報じられている機密費の使途をめぐっては、政治家が外遊する際の餞別なども含まれているようだが、これは機密でも何でもない。こうした税金のムダ遣いはまだ含まれているはず。初めての尋問で、証人は一体何を明らかにし、何を隠そうとするのか。それが分かるだけでも大変興味深い公判になります」と語っています。
いずれにしろ、8月13日は、楽しみです。
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