2008年8月7日木曜日

GM無配転落

 GMが86年ぶりに無配転落になりました。これは、投資家に衝撃を与えたようです。株は上がったり下がったりしますが、配当を勘定に入れると米国債や純金を大幅に上回るリターンが得られるというのが、株式投資の基本理念です。その配当がなくなれば、株価の上がり下がりだけのリスキーな投資ということになり、一般投資家は、ますます足が遠のきます。ガソリン高による大型車離れがGMを追い詰めました。資金繰りも非常に悪くなり、アルフレッド・スローン以来の配当重視の伝統を放棄せざるを得なくなりました。配当政策の変更は、重大な危機のシグナルです。2000年末のITバブルがそうでした。このときも、あのAT&Tですら、減配し、それから坂道をころがり落ちました。
 フォードも再び赤字です。ガソリン価格の高騰や景気の急減速によって、4―6月86億6700万ドル(約9340憶円)もの最終損失となりました。今年の後半も厳しい状況が続くようです。今年は、世界初の量産自動車のT型フォードが出て記念すべき100年です。この記念すべき年を輝かしく飾れないようです。
 フランスのルノーも欧州経済が悪化の兆しがあるためにこれに対応すべく5000人の削減を図ります。上半期の決算は、増収増益にあったにもかかわらずです。じわじわと世界不況が忍び寄って来ている感があります。こういうときに我が国の政治家は、ノー天気です。次の選挙では、これら無能の政治家は、退場願いましょう。

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