少子化の影響は、早くも大学に現れて来ました。今春の入学者数が定員を下回った私立4年制大学が、47.1%の266校に達したことが分かりました。前年度よりも7.4ポイント(44校)増え、過去の記録を大幅に更新しました。さらに定員の50%を下回る危機的な大学が12校増え、29校にのぼっています。50%を割ると補助金が出なくなります。とくに地方の小規模大学は深刻なようです。
18歳人口は124万人と前年度よりも6万人減ったのに私立4年制大学は565校で6校増加。定員が800人以上の学生数の多い大規模大学への人気集中も進んでいます。逆に800人未満の大学の入学者数は減少しています。「定員充足率」は、東京、南関東、京都、大阪、近畿が100%を越していますが、その他の地域は100%を割っています。首都圏大規模大学が地方の受験生の囲い込みをやったために「地方よりも大都市部」、「小規模校よりも大規模校」と二極化が進んでいます。私立短大の場合は、さらに深刻で定員割れが67.5%に達しました。学生数が減ると共に教職員も減らさないといけないでしょうが、教える側の質を上げてほしいものです。このままいくと教育よりは経営で、採算を合わせるためには何でもありの経営になりそうな気がします。わたしの学生時代とは、ずいぶん変わったのでしょうが、私立大学は、休みが非常に多かったように記憶しています。アメリカのような制度に出来ないのでしょうか。オハイオ大学に泊まった時に夜遅くまで学内で真剣に勉強している学生を見て日本との違いに愕然としました。もっと勉強させる大学にしたいものです。アルバイトの多くが大学生では、教育に疑問を持ちます。私立大学は、経営も大変でしょうが、どの大学も創立のときの教えは、いずれも立派なものだったはずです。いつから変質したのでしょうか。大学にもふたたび理念が必要になっているように思います。
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