2010年10月31日日曜日

小沢起訴は無効か(2)

 さらに議決書は、陸山会が土地購入と前後して、小沢氏名義で銀行から4億円を借り入れていたことについて、
『(小沢氏は)土地購入資金として4億円を自己の手持ち資金から出したと供述しており、そうであれば、土地購入資金として銀行から4億円を借り入れる必要はまったくなかったわけであるから、年間約450万円もの金利負担を伴う債務負担行為は、極めて不合理・不自然である。』と指摘しています。
週刊朝日は、「これも同じである。不動産購入のために、手持ち資金を使わず、銀行のローンを組むことなど、一般人でも日常茶飯事ではないか」と書いています。

 さらに、公認会計士の細野祐二氏が指摘しています。
「まさに邪推に基づく妄想というべきです。事業者であれば、いくら預金でまかなえても、運転資金が枯渇する恐れがある限り、手元に現金を残しておきたいと思うのは当然だ。そんな常識的な借り入れに対して、『利息分を損失してまで借り入れをするのはおかしい』というのは言いがかりです」と書いています。これは、ビジネスをやっているひとは、常識です。銀行は、必要な時には、すぐにお金を貸してくれません。したがって、現金は手元においておきたいものです。金利を払うのをもったいないといって、現金を全部使っていると、肝心なときにお金がなくて困ります。

 議決書は、土地購入資金4億円をめぐる小沢氏の説明が、当初の「銀行借り入れ」から「自己資金」などと変遷したことについて、 
『著しく不合理なものであって、到底信用することができない』と断じていると書いています。

 これについても、「サラリーマンが銀行ローンでマンションを買って、給料から毎月銀行へ返済しているとする。彼は、マンションを銀行ローンで買ったとも言えるし、自らの給料で買っているとも言える。

 陸山会の場合、小沢氏個人が立て替えた資金で土地を買った後に、陸山会がローンを組んで小沢氏個人に返済、銀行ローンは政治献金で返済しているという構図を考えれば、一概に説明が変遷したとはいえないだろう」と書いています。

 いずれにしても、小沢氏が強制起訴されるのは、こんな程度の「犯罪事実」で、しかもその犯罪の「共謀」が認められるとされたに過ぎないわけで、小沢氏側が当初から主張しているように、ふつうならば「修正」で済む程度の話である」と加えています。(明日に続く)

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