2010年5月27日木曜日

自民党の参院マニフェスト原案

 日本もイギリスの二党体制を目指しているはずですが、昨年まで与党であった自民党の凋落ぶりは、目を覆うばかりです。7月に予定されている参院選挙の自民党のマニフェストですが、野党とも思えぬインパクトのない内容です。多分、与党時代は、官僚に丸投げすれば、すべて作ってくれたのでしょうが、野党になると自ら作らねばなりません。しかし、多分、作り方を知っているひとはいないのではないでしょうか。以前、わたしのブログで、国会は立法府であり、議員は法案を作成することが仕事であるはずですが、与党時代の自民党議員は、ほとんど法案を提出していません。結局は、官僚が作ったものを国会で承認して来ただけです。
 参院選挙のマニフェスト原案も、子供手当の全面的見直し、道州制導入に合わせて省庁の再再編、土曜授業の復活、世界に貢献できる新憲法の制定、夫婦別姓法案に反対など、この日本をどういう国にしたいのかという具体像も政策も見えてきません。これまで検討して来た「今後3年間でGDPの名目成長率4%の達成」の目標数値も盛り込まないようです。与党慣れ、悪く言えば、与党ボケした自民党には、次の選挙のあとに民主党の中の保守よりのひとや、みんなの党などと連結を組もうと考えているように思われ、積極的に参院選挙で勝とうという意欲が見えてきません。石破政調会長は、「原案は性格上、網羅的、総花的になる。どうメリハリをつけるかの作業をして完成させる」と強調しています。5月末までにホームページで公開し、一般から意見を募集して、6月に最終版をまとめるようですが、非常に心配です。健全な野党として、政権ボケを払拭して、立ち直ってほしいものです。

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