
中国での日本の新幹線メーカーの苦労話を中国側から聞きました。長距離列車に日本の新幹線を入れることは、早くから決めていたそうです。しかし、車両メーカーがいくつもあるので、北京に各会社のトップを集めました。そこで、各社のトップに質問したそうですが、川崎重工業以外は、直接、役員が答えられませんでした。質問のつど、部下に聞いていたそうです。
今は、中国人の多くは、中国の新幹線は、中国製と思っています。国際社会でのビジネスの仕方が分かっていません。11日のテレビ朝日の赤江さんの番組で「唯一、日本の新幹線が入っているのは、台湾だ」とコメンテーターが言っていましたが、日本から入っているのは、車両だけです。信号系統は、ドイツ、フランス製です。そのために苦労しています。
海外に入れる場合は、日本での納入方法のように車両、信号、制御と別々に入れるわけにはいきません。すべて、Turn Keyで入れる必要があります。この点でも、日本は相当に出遅れていますし、いざ、価格交渉になるとまとめるのが難しくなります。
そして、長距離を走るときに必要なのが、食堂車と寝台車です。前原大臣は、食堂車に座って飲み物を飲んでいましたので、食堂車は復活したのでしょう。しかし、寝台車は日本の新幹線には最初からありませんでした。中国に納入する際も、中国側から「寝台車は必要だ」と言ったそうですが、日本側は、にべなく、「ない」と答えました。そして、中国は、自らの手で寝台車を作ったのです。ですから、中国人が、「日本の新幹線技術を追い越した」と言っても仕方がないところがあります。日本は、JR東海などが、元締めでやっている間は、海外は難しいでしょう。
ちなみに赤枝さんの番組で、世界シエアを出していましたが、1位はアルストムで21%、2位がさすがシーメンスで18%、3位がボンバルデイアで15%、4位は川崎重工業で9%、5位が日本連合で9%と出ていました。日本の誇る新幹線も日本だけでは、携帯電話と同じくカルパゴス状態になります。とくに若い人は、どんどん世界に出て、注文をどんどんとって来てほしいものです。相手の注文には、すべて「Yes!」と答えて。そこから、日本の再生が始まるように思います。年寄りが行くと、先ほどの寝台車のように「No!」と言ってしまいます。
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