2012年12月3日月曜日

宮田重樹氏の「死ぬまで寝たきりにならない体をつくる」(16)


(昨日からの続きです)

各種のトレーニングで得られた効果は、トレーニングを中止してしまうと、比較的短期間のうちに消失してしまう。特に、短期間に一気につけた筋力は、落ちるときも一気に落ちていきます。

高齢になって思うように動かなくなった体でも、何度も繰り返して動かすことによって、一度眠ってしまった運動神経回路が復活し、次第にスムースに動くようになるのです。

高齢者の転倒は、「骨折」や「ケガ」、その後の「寝たきり」につながりやすいのです。
転倒を予防することは、健康的な老後を暮らすためにも非常に重要なことなのです。
在宅より、施設や病院にいるときの方が転倒しやすいといわれています。
在宅高齢者の転倒発生率は、10%~20%とされています。
女性の方が男性より高い頻度で転倒を経験しています。

高齢者が、病気などではない「不慮の事故」で死亡してしまう際の原因のうち、もっとも多いのは「窒息死」でおよそ25%です。その次に多いのはお風呂などでの「溺死」で、約2割を占めます。
その次に多い第3の死因は、「転倒や転落」による死亡です。その割合は、18.6%にも達します。

転倒した高齢者のうち1525%は、その際に大きなケガをしてしまうからです。そして、そのケガのうち510%は骨折にまで至る、と報告されています。

《転倒の主な危険因子》
・筋力の低下とバランス障害
・靴と靴下の不具合
・家庭内のさまざまな危険因子
(滑りやすいマットやカーペット、雑然としたコード類、浴室や洗面所の濡れたタイル、暗すぎる照明、通路の段差など)
・転倒を引き起こしやすい病気

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